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高齢者の転倒予防のための多危険因子評価と介入は本当に有効?
明確なエビデンス示せず

 高齢者にとって、転倒は、短期的、長期的に大きな問題を引き起こす可能性があるため、転倒および転倒による外傷を予防するための研究は、積極的に行われている。現時点では、まず多危険因子評価を行って、それに基づいて介入するという手法が初期のレビューで有効性を示唆したため、欧米では主要な介入法として推奨されている。しかし今回、この手法の効果を調べる系統的レビューとメタ分析を行った英国Warwick大学のSimon Gates氏らは、有効性を示すエビデンスは現時点ではほとんど見られないことを明らかにした。詳細はBMJ誌電子版に2007年12月18日に報告された。

 著者らは、高齢者の転倒と外傷の予防を目的として、プライマリケア、地域社会、または救急部門ベースで行われた、無作為化試験または準無作為化比較試験の系統的レビューとメタ分析を実施した。2007年3月22日までにデータベースに登録された研究の中から、転倒予防を目的として、多様な危険因子について評価し、それらに対処する治療を個々に提供または手配しているものを選出した。

 アウトカムとして、転倒者の数、転倒関連の外傷者の数、転倒率、死亡、入院、医療サービスの利用、施設への入所、身体活動、生活の質などに関する情報を抽出した。方法論的品質評価は、割り付けの隠ぺい化、盲検化、除外と脱落、Intention-to-treat分析、アウトカム評価指標の信頼性などにより行った。

 条件を満たしたのは19の研究で、8カ国で計6397人を対象として行われていた。これらの研究の転倒リスクの評価指標は様々だった。13件が歩行とバランス、13件が医薬品使用状況を調査しており、16件が家庭環境を調べていた。

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