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COPD増悪患者の予後予測と現実にギャップあり
医師の予測は悲観的

 慢性閉塞性肺疾患COPD)の増悪により集中治療室に入院した患者に対して、臨床医による生存予測と実際の生存率を比較した結果、医師たちの予測は一般に悲観的で、特に予後予測が悪かった患者では予測と現実のギャップが大きいことが明らかになった。英国SheffieldのNorthern General HospitalのMartin J Wildman氏らの報告で、詳細はBMJ誌電子版2007年11月1日号に掲載された。

 英国では毎年約3万人がCOPDで死亡する。COPDが増悪した患者に対して、挿管による補助換気は有効ではあるが、挿管には集中治療室への入院が必要だ。そしてこの集中治療室に入院させるかどうかの決定に大きな役割を果たすのが医師による予後予測だが、予後の正確な予測は容易ではない。つまり、予測が正しくないために、集中治療室への入院が必要な患者の一部に入院の機会が与えられないという可能性もあるわけだ。そこで著者らは、急性で重症の増悪で集中治療室に入院したCOPDまたは喘息の患者に対する臨床医の生存予測が、実際の臨床転帰と一致するかどうか調べる前向き観察コホート研究を行った。

 英国内92カ所の集中治療室と高度治療部門3カ所に2002年3月から2003年9月に入院した、COPD、喘息、またはそれらの両方の増悪により、息切れ、呼吸不全、精神状態の変化があった45歳以上の患者832人(うち724人が集中治療室、108人が高度治療部門への入院)を180日後まで追跡した。

 入院時に、担当医に対して、集中治療室退出時、退院時、入院から180日後の生存の可能性を尋ねた。主要アウトカム評価指標は、医師による生存予測と180日の時点の実際の生存率に設定した。

 解析の結果、集中治療室退出時の実際の生存率は80.9%(95%信頼区間78.1-83.5)、退院時は70.2%(67.0-73.3)、180日時には62.1%(58.7-65.4)だった。

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