日経メディカルのロゴ画像

エリアレビュー・乳癌
転移・再発乳癌の1次化学療法としてS-1は標準療法の1つに【SABCS2014】
国立がん研究センター東病院乳腺・腫瘍内科医長 向井博文氏

2015/02/02

 転移・再発乳癌に対する1次化学療法として、タキサン系薬剤とS-1を比較したフェーズ3のランダム化比較試験、SELECT BC(Selection of effective chemotherapy for breast cancer)試験は、2005年に原案を作成し、CSPOR(公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターがん臨床研究支援事業)によって2006年から始動しました(研究代表者:向井博文)。

 主要評価項目である全生存期間(OS)については、昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2014)で発表しています。OSではS-1のタキサン系薬剤に対する非劣性が証明されました(F. Hara, et al.ASCO2014 abst.1012)。

 転移・再発乳癌治療の目的は、延命とQOLの改善です。そのため、SELECT BC試験では、QOLでS-1の優位性を示すことをもう1つの大きな目的としていました。QOLの解析結果から、S-1がタキサン系薬剤と比べて優れることが示されました。OSにおける非劣性とQOLにおける優位性の両方を提示したことが、SELECT BC試験の大きなポイントだと思います。

この記事を読んでいる人におすすめ