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記者の眼

全身状態が悪化した癌の患者はCOVID-19の影響で増えているか
医師の2割程度が初診患者の状態の悪化を感じている

 新型コロナウイルスの蔓延で癌の検診控え、受診控えが生じ、状態が悪化した癌患者の増加が懸念されている。

 国立がん研究センターが11月26日に公表したがん診療拠点病院等(863施設)の「2020年院内がん登録全国集計」(104万例、新規のがんの72.5%をカバー)では、前年度と比較すると全体の7割近い594 施設で新規にがんの診断や治療を受けた例が減少(平均4.6%減)していた。部位別にみると、肝臓は男女ともほぼ横ばいであるのに対し、特に男性で胃・大腸、女性で乳房・胃の登録数が減少していたという。

 2016年から参加していた735 施設を対象に2016~2019 年の4 年平均と2020 年を比較すると、2020 年は緊急事態宣言が発出されていた5 月に登録数の減少がみられた。また2018年と2019 年の平均と比較して、2020年診断例では大腸がんの0 期が91.2%、IV 期が99.6%とやや減少していた。月別にみると5 月にいずれの病期も減少し、6 月以降の登録数は回復する傾向にあった。

 これらの減少は、検診発見例、自覚症状などによる発見例ともに生じていることから、一定の受診控えが生じた可能性が考えられるとしている。

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