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 昨年末のニュースになるが、福島県立医科大学附属病院が2020年12月2日、2017年に業務用PCや医療機器がランサムウエアに感染し、胸部単純CTを撮影する際に端末が再起動してしまう不具合が起きていたことを公表した。撮影画像が保存されなかったため、別室の装置で再撮影を行ったという。また、同病院では同じランサムウエアの感染によってフィルム画像の読み取り装置が自動で再起動し、画像を取り込めなかったため、再撮影を行った事案も発生している。

 ランサムウエアはコンピューターウイルスの一種で、別名「身代金ウイルス」と呼ばれる。典型的なものに感染した場合、パソコン内に保存しているデータが勝手に暗号化され、使えない状態になった上で、その制限を解除するための身代金を要求する画面が表示されるのが特徴だ。福島県立医科大学附属病院のシステムが感染したのは、ランサムウエア「WannaCry」の亜種で、暗号化や脅迫文を表示する機能を持たないものだったという。

 福島県立医科大学附属病院では2017年8月以降、ランサムウエアの感染が原因とみられる機器の不具合が複数の部署で発生しており、当時、インシデントレポートとしてこの2件を含む11件が報告されていた。感染の原因として、「当院の院内ネットワークはインターネットと切り離された環境であり、外部ネットワークからの感染は起こり得ないことから、既にランサムウェアに感染していた端末を院内ネットワークに接続したことにより感染したものと考えられる」と同病院は分析している。

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