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記者の眼

私が新型コロナワクチンを受けようと思う理由

2021/02/15
小板橋律子=日経メディカル

 プライマリ・ケアの最前線に立つ太融寺町谷口医院院長の谷口恭氏に日経メディカル Onlineへの連載「谷口恭の「梅田のGPがどうしても伝えたいこと」をお願いしたのは2年半も前のことだ。谷口氏は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行し始めてから、ほぼ毎週ご寄稿くださっている。そのパワーにいつも圧倒され、「患者のため」を信条とされる先生の医療者としての正義感にいつもいつも感動している。

 そんな谷口氏の最新の寄稿(コロナワクチン、「フィリピンの悲劇」再来はないのか?)には、医療者としての誠意がほとばしっており、感激してしまった。

 とかくワクチンの議論では、自分は打つか打たないか、有効性は?安全性は?の議論に終始しがちだと思う。そんな中、谷口氏は、「集団免疫を獲得するためにも接種者を増やす必要があり、自分は接種する」と断言している。ただし、中長期的な安全性は不明なため、今後、副反応発生時には迅速な報告をメーカーに求めている。

 そうなのだ。ワクチンは、個人のためだけのものではない。個人の感染予防に加え、何らかの理由で予防接種を受けられない人を、集団の大部分が免疫を獲得することで守る、すなわち「集団免疫」の効果もある。

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)では、集団免疫を得るためには、その集団の60%が予防接種を受ける必要があるといわれている。これは、基本再生産数が2.5(1人の感染者が2.5人にうつす)として計算した場合の数字だという。ただし、厚生労働省の新型コロナワクチンについてのQ&Aでは、「新型コロナワクチンによって、集団免疫の効果があるかどうかは分かっておらず、分かるまでには、時間を要すると考えられている」とあり、COVID-19に対する集団免疫の効果はまだ確定していない。

 東京都医師会理事の鳥居明氏は、2月9日の定例記者会見で、SARS-CoV-2ワクチン接種における課題として以下の3点を挙げていた。

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