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 国内の製薬企業が人工知能(AI)を利用した創薬(AI創薬)の研究を加速させている。人には無い強みを持つAIを利用し、通常は10年かかるとされる医薬品開発を少しでも効率化しようとする狙いだ。

 まずは、AIとは何かということや、これまでの経緯について整理しておきたい。一般に「AI」という言葉の概念は広く、曖昧な部分が多い。昨今は、何かしら先進的な技術をアピールするための枕ことばのように使われているが、明確な定義については専門家によっても意見が分かれる。ただ多くの業界関係者が、「近年は『機械学習』をAIと表現することが多い」と口をそろえる。

 機械学習は、コンピューターが大量のデータを学習し、学習したデータに基づいて予測や分類などを遂行するためのアルゴリズムを構築する技術だ。端的に言えば、人間が記憶しきれない膨大な量のデータを記憶・処理したり、思い込みや偏見の無い判断を下したりできる。創薬研究に導入することで、時間や費用を削減し、効率化できると期待されている。最近よく耳にする「深層学習(Deep Learning)」も、機械学習の手法の1つ。もっともAIは創薬をはじめとするライフサイエンス以外の領域でも、その応用が急速に進んでいる。

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