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 今年になって猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)。これまでにない独特の特徴を持つことから、世界中の研究者を悩ませ、臨床現場ではその対応において試行錯誤の日々が続いていた。

 でもさ、SARS-CoV-2君、人類の英知をなめてもらっては困るよ。そろそろ、我々は君にどう対応すればいいか分かってきた。ソーシャルディスタンスだの、手指衛生だのという予防対策だけでなく、診断と治療における対応法だって確立のめどが立ってきたのだよ──。そんな気分に浸ることができたのが、これまでに約250症例を経験している国立国際医療研究センター第四呼吸器内科医長の泉信有氏と、JCHO東京山手メディカルセンターの徳田均氏の2時間余りのオンライン対談だった。

対談◎コロナ肺炎の実像に迫る【その1~3】
コロナ肺炎の改善or悪化はCT像で予想できる
「コロナ肺炎が急変して挿管」は回避できる
コロナ肺炎治療のカギは抗炎症薬

 終始控えめで臨床家として慎重な姿勢を崩さない泉氏だったが、これまでの経験から、COVID-19は治療可能な疾患であり、死亡率はまだまだ下げられるとの自信が、その言葉の隅々ににじんでいた。

 現在、COVID-19の治療薬として国内で承認され、投与が推奨されているのは抗ウイルス薬のレムデシビルとステロイド系抗炎症薬のデキサメタゾンの2剤。特に泉氏が期待するのがデキサメタゾンだ。「抗炎症薬だけで治癒した症例が出てきているのが現状で、ステロイド(ステロイド系抗炎症薬)を軸とした抗炎症治療を積極的に実施している」と説明する。

 対談相手の徳田氏も、「COVID-19の重症化にはサイトカインストームが強く関わっているといわれているので、炎症を抑える治療が重要になるだろう」と呼応。COVID-19では、ウイルス感染が引き金ではあるが、それに引き続き宿主側の免疫応答が過剰になることが問題であるのだから、その過剰な免疫反応を抑制する必要があるという。

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