哲学者の岸見一郎氏は自身の連載で、患者が「何のために薬を飲むのか」について次のように記している。「生きるために服薬は必要ですが、薬を飲むために生きているわけではありません。端的にいえば、服薬し、少しでもよくなって幸福に生きるためです」(岸見一郎の「患者と共に歩む心構え」第2回「薬を指示通りに飲んでくれない患者にどう話すか」)。
患者は「少しでもよくなる」ために、薬による治療効果や症状改善を期待して服薬する。しかし、薬には期待する効果だけでなく、必ず副作用が存在する。この副作用が耐えられるものでない限り、たとえ病気が治癒に向かったり症状が改善したとしても、「幸福に生きる」ことはできないだろう。
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