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記者の眼

ゲノム編集育種が日本で実用化へ、国産第1号のトマトに期待

 年末年始のテレビ番組や新聞記事などで紹介される機会が多かったのでご覧になった方も多いかと思いますが、2020年は、ゲノム情報をピンポイントで改変できるゲノム編集技術が日本で実用化される年になりそうです。農作物や水産物などの品種改良(育種ともいいます)に、ゲノム編集技術を用いる場合の取り扱いについて、2019年に環境省や文部科学省、経済産業省、厚生労働省、消費者庁、農林水産省が相次ぎ方針や取り扱いを決定し、通知したからです。

 遺伝子組換え技術を実用化する場合には、生物多様性への悪影響を未然に防止することを目的としたカルタヘナ法に基づく手続きが必要です。

 カルタヘナ法の正式名称は「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」です。1999年2月にコロンビアのカルタヘナで開かれた国際会議で議論され、2000年1月の会合にて、生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書が採択され、03年6月に締結されました。日本では、この議定書を実施するため、03年6月にカルタヘナ法が公布され、04年2月に施行されました。16年前のことですね。

 内閣府の主導で、ゲノム編集技術をこのカルタヘナ法でどのように扱うかが2018年から議論され、カルタヘナ法を全体的に管轄する環境省が2019年2月に基本方針を通知したのをはじめとして、分野・用途ごとの担当省庁が以下のように通知や公表などを行いました。

 150カ国を超えるカルタヘナ議定書締約国の中で、ゲノム編集技術の取り扱いについて明確に方針を決定し、社会実装への通筋を示したのは、日本が最初のようです。

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