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記者の眼

糖尿病領域の注目すべき最新エビデンスを吟味
『最新 糖尿病診療のエビデンス 改訂版』発行

 日経メディカルでは2019年8月、『最新 糖尿病診療のエビデンス 改訂版』を発行しました(右写真)。初版が出版された2015年夏以降、糖尿病治療薬統合的リスク管理糖質制限などに関して画期的な研究結果が相次いで発表され、欧米では診療ガイドラインも大きく変わりました。

 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンの心血管安全性を評価したEMPA-REG OUTCOME試験(2015年9月発表)、同様にGLP-1受容体作動薬の心血管安全性を評価したLEADER試験(2016年6月発表)、我が国で行われた統合的リスク管理による利益を検証したJ-DOIT3試験(2017年9月発表)、カナグリフロジンによる腎保護効果を検証したCREDENCE試験(2019年4月発表)など、ここ3~4年でよく聞くようになったこれらの臨床試験は、みな初版発行以降のエビデンスなのです。

 一方、これらの新しい研究結果をEBMの視点から批判的に吟味した解説書は、ほとんどありません。本書籍の著者である能登洋氏は一貫してEBMの視点から、新しいエビデンスをまさに吟味し、その解釈を分かりやすく解説します。2019年6月の米国糖尿病学会で発表された研究報告までを対象としており、CREDENCE試験やREWIND試験、PIONEER6試験も紹介されています。

 初版では、「メトホルミンによる大血管症予防効果はアジア人でも実証されている。マルかバツか」など13のクリニカルクエスチョンを立て、それに基づき解説する形式を取りました。今回は、既存のエビデンスも踏まえてより横断的に解説するため、クリニカルクエスチョンの形式をとりませんでした。下の目次のように各糖尿病治療薬や生活習慣介入などについてそれぞれ章を立て、ほとんどの章が書き下ろしとなっています。初版をお読みになった方も重複感を持つことはありません。

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