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 先日、病院で慣習的に行われている「身元保証人・身元引受人」制度の在り方を問うガイドラインについての記事を書いた(関連記事:入院時の「身元保証人」、本当に必要ですか?)。

 患者に対して「身元保証人・身元引受人」の情報提供を求める一番の目的は、支払いの保証と緊急時の連絡先の確保だろう。

 しかし実際には、身元保証人の記載があっても、必要な対応を得られなかったり、身元保証人とトラブルになることも珍しくない。神奈川県病院協会が、2018年度下半期に実施した事務長部会アンケート調査「神奈川県内の病院における身元保証人等の状況」では、「身元保証人とトラブルとなった経験がある」との回答が74%もあった。

 トラブルの内容としては、最多は「不払い」(回答数94件中63件)で、「連絡が取れない」(94件中51件)が続いていた。

 具体的な内容を見てみると、「電話連絡するも電話に出ない」「郵送しても封筒が戻ってくる」など、連絡先としてそもそも機能していなかったり、連絡が付いても、「払うお金がないと言われる」「勝手に身元保証人にされたと主張」など、支払い能力もしくは支払い意思がない。

 「身元保証人・身元引受人」というのは、医療機関側が期待するような機能を果たしていないのだ。実際、医療機関が求める身元保証人は民法で定められる連帯保証人とは異なり、法的な支払い義務はない。

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