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 「御侍史」「御机下」は、医師にとっては日常的に触れる単語だ。別の医師への紹介状や、製薬会社が医師に渡す書類などに、「○○先生御侍史」のように、宛名に書かれるものだ。

 だが、この単語は、一般のビジネスパーソンはめったに使うことがなく、医師以外の医療職でもあまりなじみがないようだ。そんな単語を薬局薬剤師が日常的に使う日が来るかもしれない。薬局薬剤師が医師に“紹介状”を書く動きが、広がる兆しがあるからだ。

 例えば、2016年度から設置が進む健康サポート薬局。2018年5月末時点で963薬局まで増えた。厚生労働省は、こうした薬局の役割として、薬局に来た人の健康に関する相談を受ける中で、必要に応じて受診勧奨を行うことを求めている。薬局はあらかじめ、その地域の医療機関のリストを作成しておくこととされており、紹介方法の1つとして、「紹介文書」が挙げられている。

 紹介文書の項目についても具体的に示されており、(1)紹介先に関する情報、(2)紹介元の薬局・薬剤師に関する情報、(3)紹介年月日、(4)薬局利用者に関する情報、(5)相談内容および相談内容に関わる使用薬剤等がある場合にはその情報、(6)紹介理由、(7)その他特筆すべき事項──を明記することになっている。

 先日、取材で訪れたある健康サポート薬局では、1~2カ月に1人くらいのペースで、地域の診療所や専門の医療機関への受診を勧めており、その際に紹介文書を書いて渡している。管理薬剤師によれば、地域の医療機関のリストを作成する中で医師とつながりをつくり、日ごろから勉強会や地域の交流の場なども通じて、連携を広げるようにしているという。

 また、受診勧奨する際には、一方的に紹介するのではなく、「このような患者さんを紹介したいのですが」などと事前に医師に一報を入れて相談する。患者には、その医師について説明し、納得してもらった上で、紹介しているそうだ。

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