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記者の眼

介護業界は医療機関の“植民地”になるのか?

2018/05/23
村松謙一=日経ヘルスケア

 2018年度の介護報酬改定の全貌が明らかになって間もない今年2月のこと。要介護高齢者を半日預かる通所介護事業所の経営者がこう打ち明けました。

 「今回は改定率がプラス0.54%となり、医療機関との連携の取り組みが数多くの加算で手厚く評価された。だが算定要件を見ると、どれも『医療機関主導』の色彩が非常に強い。これでは介護事業者のうま味が少ないだけでなく、介護業界がいずれ医療機関の“植民地”にされてしまうのではないか……」

 医療・介護連携に関わる加算報酬としては、通所介護など様々な介護サービス事業所・施設を対象にした「生活機能向上連携加算」や、特別養護老人ホームの「配置医師緊急時対応加算」などが今改定で新たに設けられました。いずれも医療対応の強化や、介護事業所・施設の特色づくりにつながります。

 生活機能向上連携加算とは、介護サービスの利用者の自立支援のため、介護事業所・施設の職員が外部の医療機関や訪問・通所リハビリ事業所の理学療法士(PT)等と協力し、個別機能訓練計画を作成した場合などを評価するものです(図1)。リハビリ専門職が配置されていない小規模な通所介護事業所などと医療機関の連携推進を狙ったものといえます。

図1 生活機能向上連携加算(通所系・施設系サービス)の概要

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