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 日本薬剤師会は、会員が勤務する薬局を対象に、「処方箋の付け替え」に関する自主点検を始めた(関連記事「日薬、会員に保険の不正請求の自主点検を要請」)。

 処方箋の付け替えとは、実際に調剤した保険薬局とは別の保険薬局が保険請求すること。例えば薬局の従業員やその家族の処方箋を預かって調剤・交付して、処方箋は別の薬局に送り、そこで調剤したことにして保険請求する事例などだ。しかしこれは、健康保険法に抵触する行為だ。

 なぜそんなことをするかといえば、調剤報酬で、特定の医療機関からの処方箋が多い(集中率が高い)薬局は調剤基本料が低くなる仕組みになっているためだ。そうした薬局の集中率を下げるために、遠くの薬局で受け付けた他の医療機関の処方箋を付け替えて、影響を逃れようという発想だ。

 今年の春以降、大手薬局チェーンのクオール(東京都港区)やアイセイ薬局(東京都千代田区)で、こうした処方箋の付け替えが行われていたことが明らかになった。また、岐阜県薬剤師会の前副会長が経営する薬局チェーンでも、処方箋の付け替えが発覚して、監査を受ける事態に発展している。

 こうした問題を受けて、日薬は自主点検を実施する方針を固めた。点検は文書で行われ、「直近1年間で不適正な事案(付け替え)が認められたかどうか」の質問に答える。さらに不適正な事案が認められた場合は、「行政機関に報告済み」なのか、「〇月〇日までに報告予定」なのかどうかを記入する。店舗名と電話番号、担当者名を書いて、9月15日までに、保険薬局から都道府県薬剤師会にファクスなどで報告する。都道府県薬は、その結果を日薬に報告することになっている。

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