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 患者は、膵臓癌のため在宅療養中の70歳女性(予後予測は月単位)。フェントステープ(一般名フェンタニルクエン酸塩)2mg/日を貼付し、疼痛はコントロールできており、ADL(日常生活動作)は自宅内では自立している。ある日、患家を訪問したところ、家族から「昨日から受け答えがいつもと違う(もうろうとしている)」と相談された。薬剤師として、どうすべきか──。

 薬局・薬剤師向け雑誌『日経ドラッグインフォメーション』8月号の在宅特集で、横浜市立大学総合診療医学准教授の日下部明彦氏に取材させていただいた際、こんな事例を紹介された。薬局薬剤師が在宅に出向く機会が増えれば、遭遇頻度が高まるのが、患者の容態変化。冒頭のような場面に出くわした場合、現状では、家族に対して在宅医や訪問看護師に電話で連絡するよう促す薬剤師が多い。

 だが、在宅に長年従事してきた日下部氏は、「薬剤師がフィジカルアセスメントを行い、医師の診察がすぐに必要か否かを自ら判断し、医師に直接報告できるようになってほしい」と話す。「患者の異常を早期発見し、評価・共有できる『仲間』の1人に薬剤師が加わってくれたら、より早期の対応が可能となり、在宅療養に対する患者・家族の不安も軽減できる」(日下部氏)。

「見た目・意識・呼吸」をまず押さえる

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