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記者の眼

従来の人材では医療・介護大改革を乗り切れない

図1 社会医療法人大道会の沿革と主な施設・事業所(*クリックすると拡大表示します)

 1954年に大阪市城東区に大道医院を開業して以来、リハビリテーション病院の新設や在宅医療の開始など、先駆的な取り組みを手掛けてきた社会医療法人大道会(図1)。2006年には、急性期医療と回復期リハビリ医療を併せ持つ森之宮病院のほか、PET(陽電子放射断層撮影)専門施設の森之宮クリニックを相次いでオープンしました。さらに2007年、都市型リハビリ病院の先駆けといえるボバース記念病院の機能見直しや改装を行いました。

 ただ、これら“3大事業”を進めた結果、 “副作用”も表面化。以前は800人程度だった職員数が一気に約1200人に増え、十分な育成期間を設けられない中で新任の管理職を任命しなければならなくなったのです。

 一方で、管理職に求められる条件も変化してきていました。同会は創業時から職員待遇の充実のほか、家庭的な雰囲気の職場づくりに注力。そのため、「アットホームな運営」が大きな魅力の一つとなり、多くの人材が集まっていました。その中で管理職には、自身の現場の職員たちをまとめ、担当業務を確実にこなすことが要求されていました。

 ところが、病院機能の再編・分化、入院から在宅生活へのシフト、介護施設の役割の見直しなど、医療・介護業界を取り巻く環境が大きく変化。入院患者や介護施設の入所者が在宅復帰した後の生活を想定して法人内外の適切な相手と連携しながら、現場を動かしていかなければならなくなってきたのです。

 業界全体が大変革時代を迎え、医療機関や介護施設・事業者の経営陣が全てを判断して自法人の行く末を決める経営手法も限界に達しつつあり、次世代を担う現場リーダーを育てて組織力を高めることが不可欠になってきていました。大道会の経営陣は、こうした法人内外の環境変化を敏感に感じていました(図2)。

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