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 2016年9月14日、ゾピクロン(商品名アモバン他)やエチゾラムデパス他)が、麻薬及び向精神薬取締法に規定する向精神薬に指定されることが決まった。10月14日に改正政令が施行される。2剤ともに、精神科にとどまらず、一般の診療科でも広く処方されているため、関心のある読者は少なくないだろう。

 向精神薬は乱用の危険性や治療上の有用性に応じて、麻向法施行規則で第1種~第3種に分類されている。第1種に指定されている薬剤としてはメチルフェニデート塩酸塩(リタリン、コンサータ)など、第2種にはフルニトラゼパム(ロヒプノール錠、サイレース他)などがある。ゾピクロンとエチゾラムは第3種向精神薬に指定される。第1種と第2種の向精神薬は、譲り受け、譲り渡し、または廃棄したときに、品名(販売名)と数量、年月日などの記録が義務付けられている。第3種に関しては記録義務はないが、譲り受けについて記録し、定期的に在庫を確認することが望ましいとされている。

 今回、2剤が向精神薬として指定を受けたことについて、「なぜ今この2剤が選ばれたのか」「他の薬は?」と問う声もある。2剤の投与期間の上限について議論された中央社会保険医療協議会(中医協)でも、「今回はなぜこの2剤が対象となったのか」と委員が尋ねる場面があった。これに対して厚労省は、国立精神・神経医療研究センターなどが、精神科医療機関を対象に行った「全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査」の結果を挙げている。

睡眠薬・抗不安薬ではエチゾラムが乱用1位
 直近では2014年に行われた同調査では、対象医療機関が治療した薬物関連障害のあった患者1579人について、原因となった薬物や患者の臨床的な特徴など乱用状況を解析している。このうち、調査実施時の過去1年以内に薬物の使用が認められた1019人の傾向を見ると、主な原因薬物は危険ドラッグ(34.8%)や覚せい剤(27.4%)に次いで、処方薬(睡眠薬・抗不安薬)が16.9%を占めていた。

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