薬の記事を書いていると、薬にまつわる様々な疑問が日々湧いてきます。そんな疑問のうち、私が数年来持ち続けてきた疑問がこれ。抗うつ薬ジェイゾロフトの一般名「塩酸セルトラリン」は、なぜセルトラリン塩酸塩じゃないのか。
どうだっていいじゃないかという声が聞こえてきそうですが、数年間ずっとスッキリしないのも精神衛生上よくありません。それに、ジェイゾロフトの後発品が2015年末に薬価収載されて、一般名処方される機会が増え、私と同じような疑問を持った人はかなりいるはず。そう思って、今回調べてみました。
ほとんどの薬は2007年までに変更された
有効成分の対イオン、つまりセルトラリンでいうところの「塩酸塩」が後ろに表記されるようになったきっかけは、日本薬局方の改正です。2006年3月31日に第15改正日本薬局方(15局)が制定され、その中に収載される医薬品の一般名に、新ルールが適用されることになりました。そのうちの1つが下記。
「アミン誘導体の無機酸塩又は有機酸塩の場合は、『○○○***塩』と命名する。」
新規に会員登録する
会員登録すると、記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。
この連載のバックナンバー
-
2022/08/03
-
2022/07/25
-
2022/07/25
-
2022/07/21
-
2022/07/20