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記者の眼

安保法案ドタバタ成立の陰に沈んだある重要法案

 安全保障関連法案(安保法案)の審議・採決で揺れた第189回国会が、9月27日に閉会しました。今国会では、医療費適正化計画の実施や新たな保険外併用療養費制度の「患者申出療養」などが盛り込まれた「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案」(医療保険制度改革関連法案)のほか、異なる法人立の病院や介護施設を一体的に運営する「地域医療連携推進法人」制度の創設などを目的とした「医療法の一部を改正する法律案」(医療法改正案)が成立しました。

 しかし、安保法案の審議に多くの時間が割かれた裏で、今国会では可決・成立に至らなかった介護関連の重要な法案があります。「社会福祉法等の一部を改正する法律案」(社会福祉法改正案)です。

 同改正案は、特別養護老人ホームや居宅サービスなどを手掛ける社会福祉法人の改革が柱となっています。一部法人の多額の内部留保が問題視されたのをきっかけに、運営の透明化や会計監査の導入、地域貢献活動の充実といった社会福祉法人制度の見直しが盛り込まれました。

 同改正案は継続審査となり、11月上旬から1カ月程度の開催が予想されている第190回の臨時国会以降に成立するとみられ、制度改革が実施されれば、多くの社会福祉法人が運営改革を余儀なくされるはずです。

既に減り始めている特養の待機者
 社会福祉法人を取り巻く環境が大きく変化し始めています。その1つが前述の社会福祉法人制度改革ですが、その他にも様々な要因があります(図1)。

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