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記者の眼

あの先生の診断が当たるのには訳がある

2015/06/08
小板橋律子=日経ドラッグインフォメーション

 医療系の記者をしていると、「門前の小僧習わぬ経を読む」のごとく、何らかの愁訴を聞くと、思わず、どんな疾患であろうかとあれこれ考えてしまう。

 以前、知人が突然、「嘔吐を伴う激烈な頭痛」を生じた。しかも、その頭痛、「起き上がると生じ、寝ているときはそれほどひどくない」という。そのキーワードから、髄液圧が下がっていそうだなと思いペインクリニックの受診を勧めたところ、ドンピシャ予想が当たった。突然、髄液圧が下がることがあるなんて、自分自身も半信半疑だったが、その後、その領域に詳しい医師にお伺いしたところ、「何のきっかけもなく、特発的に生じることがあるもの」とのことだった。

 一方、子どものかぜ症状は難しい。咽頭は到底見られないし、「これはインフルエンザに特徴的な咳だよ」と医師に教えていただいても、乾性と湿性の違いが分かる程度で、それ以上は聞き分けられない。それでも毎回、自分なりに見立てた上で、医師の診断を受けるのが常。自分の見立てが当たると内心喜んでしまう。

 そう、素人にだって面白いのが、診断学なのである。

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