「最近、診療所の開業相談が明らかに増えているんですよ」「開業にかかわる内装業者さんが忙しくなっているみたいで」――。昨年後半あたりから、普段取材でかかわる医療コンサルタントや金融関係者などから、こんな話を聞くことが多くなった。
診療所の開業件数は、2006~08年は年間3300件程度で推移していたが、その後急速に落ち込み、09年から11年にかけては年間2800件程度にまで減少した。原因の一つとされるのが、08年の「リーマンショック」。この時期には、急速な景気後退により受診抑制傾向が強まるとの見方が出ており、金融機関も融資に対して慎重になっていた。これに東日本大震災の発生が追い打ちをかけ、開業志望の医師たちが「様子見」の状態になってしまった。
だが、ここへ来て減少傾向に歯止めがかかり、増加に転じたという声が広がっている。データを調べてみると、どうやらそれは「本物」らしいことが分かった。
様子見層が動き出した三つの理由
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