石巻赤十字病院(宮城県石巻市、452床)の一般外科では今、東北大の旧第一外科(消化器外科学分野)所属の医師と同大旧第二外科(先進外科学分野)所属の医師が共に働いている。両医局の出身者が1つのチームとして、執刀に当たることも珍しくない。
もともと同病院は、旧第二外科医局の関連病院だ。旧第一外科医局の関連病院は、同市内の海岸沿いの地区にあった石巻市立病院(宮城県石巻市、被災前206床)。東日本大震災の前、市立病院は、多くの消化器外科手術を手掛けていた。しかし、津波で建物が甚大な被害を受け、診療を休止せざるを得なかった。病院長を除く全医師が退職し、市立病院外科の医師3人は、2012年1月から赤十字病院に移った。
関係者によれば、旧第一外科と旧第二外科の医師が同じ術場に立つことは東北大の歴史上初めてのことらしい。かつては同じ手術でも医局によって術式が違うといったこともあったようだが、EBMを重視する時代にあっては、多くの術式が有効で安全なものへと一本化されている。赤十字病院のある医師は、「意外に術式にも違いがなかった。始めは不安もあったが、いざ一緒に働いてみると全く違和感がない」と話す。
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