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薬歴管理料の不正請求、個別指導後に改ざん
アポロメディカルの薬歴未記載で調査報告
2013年6月以降の71カ月間、応需処方箋の15.2%占める

 アルフレッサホールディングス(HD、東京都千代田区)は、2019年12月26日、連結子会社のアポロメディカルホールディングス(HD、東京都豊島区)と日本アポック(埼玉県川越市)の薬局を対象にした薬剤服用歴管理指導料に関する不適切行為の調査報告書を、第三者による特別調査委員会から受領したと発表した。

 こうした調査が行われたのは、アポロメディカルHDが運営するアイランド薬局ほくしん店(北海道北広島市)が18年6月に個別指導を受けた際に、薬歴が未記載にも関わらず薬歴管理料を保険請求したり、未記載の薬歴を減らすなどの改ざんをして虚偽の報告をしたりしていたことが判明したため。

 アルフレッサHDは、19年6月、社内で組織的な関与が認められるとして、社外有識者(弁護士)のみによる特別調査委員会を設置したと発表していた(関連記事:「薬歴未記載で薬歴管理料を不正請求」)。

 調査結果によれば、アイランド薬局ほくしん店では、2013年6月~19年4月までの71カ月間で、調剤報酬請求時の薬歴未記載は1万4422件、応需した処方箋枚数のうちの15.2%を占めていた。自主返還金額は概算で593万8390円となり、このうち薬歴の改ざんは1万4404件だった。なお、19年5月以降、請求時の薬歴未記載は確認されていないという。

 調査委員会は、同店以外のアポロメディカルHDの店舗(103店)と日本アポックの全店舗(67店)についても調査した。

 その結果、アポロメディカルHDでは、2014年1月~19年4月までの64カ月間のうち、請求時に未記載だったのは16万2569件で、自主返還金額は概算で6740万7990円。日本アポックでは同期間に6万7586件、自主返還額は概算で2804万0620円に上り、ともに薬歴の改ざんは確認されなかった。ただし、日本アポックについては、個別指導などとは関係ない時期に電子薬歴の日付データを後日変更していた請求時薬歴未記載が、1092件確認された。これは請求時未記載の件数に含まれており、調剤報酬は後日返還する予定だ。

 30ページほどに及ぶ調査報告書には、アイランド薬局ほくしん店での不適切行為を巡る経緯などについて記載。それによると、2015年に厚生労働省が日本薬剤師会宛てに、薬歴未記載の件数を自主点検するように依頼した際には、アポロメディカルHDではアシストシート(処方箋を基に入力したレセプト作成時に印刷して、患者とのやり取りを書き残した紙)などに指導内容を書き残していれば、実際に薬歴を記載していなくても未記載の件数には含めないとの方針を打ち出して、全店舗について未記載があるという回答をしなかったという。

 ほくしん店では、2014年12月から15年2月ごろ、薬歴未記載のものを約1年分ためており、当時の管理薬剤師が未記載のまま放置していたアシストシートを廃棄するといったことが行われていた。その後の管理薬剤師は、施設入居者への服薬指導が多く、薬歴を速やかに記載することが難しいと、店舗が所属する事業部長らに報告していたが、特段の対処はされなかった。その後も薬歴未記載はあったが、社内の営業報告では、ほくしん店には未記載の薬歴はない旨の虚偽の報告がなされていた。

 そうした中で、2018年5月に北海道厚生局から6月15日に個別指導が実施されるという連絡があり、管理薬剤師は未記載の薬歴を記載。調剤報酬請求時には薬歴が未記載でも、アシストシートに記載されていれば問題視されることはないと考えて、電子薬歴のシステムでは日時を遡らせずに記載していた。

 だが、実施される前日の6月14日までの間に、取締役から管理薬剤師に、未記載の薬歴を記載する際には、電子薬歴のシステムで日時を遡るように改ざんの指示があったという。

 個別指導の結果は「再指導」で、薬歴管理料、かかりつけ薬剤師管理指導料を含めた複数の自主返還を要求され、その額は500万~600万円と算出された。ところが、取締役は事業部のマネージャーに、会長の意向であるとして返還額を減額するよう指示。指示を受けたマネージャーは反発を覚えたが、指示に従わざるを得ないと考えて、薬歴未記載で本来は返還すべきものの大部分を対象から外して、約61万円を返還したという。

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