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お薬手帳に残薬の記載が要件か
処方医との連携、薬剤服用歴管理指導料での案が浮上

 2019年11月15日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会が開催され、2020年度調剤報酬改定に向けて、残薬の発生防止・解消をテーマに議論が行われた。

 過去の改定では、服薬情報等提供料の見直しのほか、処方箋様式の見直しで残薬に伴う日数調整が可能となり、残薬分を差し引いた減数調剤の取り扱いも明確化された。また、薬剤服用歴管理指導料の要件には、残薬が相当程度認められると判断される場合の対応が盛り込まれるなどの施策が取られてきた。ただし、この薬歴管理料のお薬手帳の要件には、特に残薬に関する記載項目は定められていないのが現状だ。

 今回、厚生労働省は、さらに取り組みを進める上での、お薬手帳や処方箋の活用について、委員の意見を求めた。

 日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、まず、「残薬は、長期処方の問題とともに考える必要がある」と発言。これは、かねて日医が訴えてきた主張だ(関連記事:「分割調剤、このままなら一向に広がらない」)。

 その上で、お薬手帳の活用には前向きな姿勢を見せ、「患者の同意がある場合に限って、薬剤師が代わりに書き込むなど、連絡帳のように使うことを否定しない」と述べた。松本氏は、お薬手帳に残薬に関する記載を薬歴管理料で要件化して、地域包括診療加算を算定するかかりつけ医に、その情報をフィードバックするよう促す仕組みを提案した。

 日本薬剤師会常務理事の有澤賢二氏は、「残薬があるという情報だけでなく、対応案も含めて記載していくことは、薬剤師と医師の連携の観点から大変有効ではないか」と歓迎した。

 ただし、全国健康保険協会(協会けんぽ)理事の吉森俊和氏は、「様式、記載内容の在り方は標準化できるのか」と疑問を呈し、アナログなお薬手帳には限界があるため、ICTの活用も併せて行うべきとの意見が複数上がった。

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