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アイセイ薬局で保険薬局の指定取り消し
岩手の店舗、2017年に発覚した処方箋付け替え不正請求で

 東北厚生局は2019年10月17日、アイセイ薬局江刺西大通り店(岩手県奥州市)に対する保険薬局の指定の取り消しを発表した。

 これは、19年10月15日に開催された東北地方社会保険医療協議会における「保険薬局の指定の取消」の答申を受けたもの。

 アイセイ薬局(東京都千代田区)は、2017年8月、一部店舗で処方箋の不適切な取り扱いがあったことを発表。当時、同社は日経ドラッグインフォメーションの取材に対して、処方箋集中率を下げて、より高い調剤基本料を算定するために、別の店舗で受け付けて調剤した、社員とその親族の処方箋を一部店舗に付け替えていたことを認めていた。この時、当該店舗名や、付け替えた処方箋の枚数、実際に高い調剤基本料を算定できていたかどうかなどは明らかではなかった(関連記事:アイセイ薬局が処方箋の付け替えで不正請求)。

 今回、東北厚生局は監査に至った経緯を公表(表1)。それによると、付け替えのために江刺西大通り店に処方箋を送付していたと報告されたのは計24店舗で、付け替えの結果、より高い調剤基本料を算定していた。

 また、東北厚生局は取り消し処分に至った主な理由として、「保険薬局の事故」を挙げた。具体的には、(1)実際には同一開設者の他の保険薬局で行った調剤を、当該保険薬局(江刺西大通り店、編集部加筆)で調剤を行ったものとして調剤報酬を不正に請求、(2)調剤基本料1の施設基準に適合していないにもかかわらず、同一開設者の他の保険薬局で行った調剤を当該保険薬局で行ったものとして操作し、本来は調剤基本料3の施設基準で届け出なければならないところ、調剤基本料1に適合していると虚偽の届け出を行い、調剤報酬を不正に請求──の2点を示した。

 監査で判明した不正請求額(社保・国保・高齢者医療の合計)は6088人分、6088件、242万461円。ただし、最終的な不正の金額は、今後精査していくこととしているため、確定していないという。

 原則として、保険薬局の指定の取り消しを受けた19年10月17日から5年間は、保険薬局の再指定は行われない。なお、江刺西大通り店は19年10月10日から、店舗の営業をやめている状態だ(19年10月23日時点)。

 アイセイ薬局は、19年10月17日に、行政処分に関する報告とお詫びのコメントを発表した。

 同社の広報担当者は日経ドラッグインフォメーションの取材に対し、「しかるべきペナルティーを受けたと捉えている」と発言。同社は2年前に当該事案を公表した際には、既に再発防止策や法令順守の徹底などを厚生局に報告して取り組んでおり、引き続き信頼の回復とサービスの向上に努めていくという。

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