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上田薬剤師会による「非薬剤師による準備行為」の研修は、上田薬剤師会館(写真)と会営薬局で行う

 上田薬剤師会は、このほど薬局の調剤業務における「非薬剤師による準備行為」の研修計画を作成し、2019年8月25日に第1回の研修を開催する。

 上田薬では、2018年から、非薬剤師による調剤の準備行為に関して、職能団体として一定の質を担保するようなルール化の検討を進めていた(関連記事:「調剤補助員は職能団体がルール化を」)。

 そうした中で、19年4月2日に厚生労働省から出された「調剤業務のあり方について」の通知(0402通知)も踏まえ(関連記事:「厚労省、非薬剤師でも可能な調剤業務を明示」)、研修計画を作成し、理事会の承認を経て、7月17日に会員に周知していた。

 研修は、非薬剤師を対象に、準備行為を行う上で必要な知識や技能の習得を目的としており、座学(午前)と実務(午後)の1日間。研修修了者には修了証を発行、認定期間は1年とし、更新研修を受講する仕組みだ。

 座学では、非薬剤師による準備行為の説明に加えて、薬局や病院を取り巻く法律のほか、薬剤師綱領や薬剤師行動規範などについて、ポイントを絞って解説する。薬局で働く上で求められる守秘義務についても、どんなことをしてはいけないか、配慮のある行動はどのようなものか、という観点から説明する。また、医薬品の取りそろえ業務については、誤りを生じやすいケースを、包装の写真などを交えて示す。

 実務では、手や爪などの衛生管理に始まり、医薬品や薬剤関連製品の正しい保管方法、薬剤の取りそろえ、医薬品の検品や納品、調剤済みの薬品の郵送や配送などを学ぶ。

 研修の講師は、上田薬の研修部と薬局部などに所属する会員の薬剤師が担当する。研修認定薬剤師および認定実務実習指導薬剤師の両方の資格があることが望ましいとしており、講師にも定期的な研修のほか、外部評価委員や薬剤師会の倫理委員会の承認・認定を受けることとした。

 研修は、上田薬の会員外の薬局に勤務する人も参加可能で、定員は40人(申し込みは2019年8月17日まで)。研修費用は、会員薬局に所属している人は、テキスト代を含め1万円、そのほかは1万2000円とした。

 募集要項には、医療機関への勤続1年以上、最終学歴は高等学校卒以上が望ましいとしており、登録販売者の資格があれば、これらを満たしている必要はないとしている。

 上田薬は19年4月に会員薬局を対象に、非薬剤師による業務の実態とともに、服用薬剤調整支援料や重複投薬・相互作用等防止加算、副作用報告数といった、いわゆる対人業務に関する調剤報酬の取り組み状況を調査していた(下の別掲記事参照)。

 研修計画の策定に携わった、イイジマ薬局(長野県上田市)の飯島裕也氏は、こうした研修を行う狙いについて、「一番重要なのは、地域住民の安心安全だ」と強調する。これまで、薬局では薬剤師が調剤し、服薬指導するものと思っていた住民や患者にとって、0402通知により、薬剤師ではない人が自分の薬を作るかもしれないことに不安を感じる人が出てくるだろうとみる。「職能団体である薬剤師会が非薬剤師の業務を研修して、それを広報していくことは、地域住民の安心につながる」と飯島氏は話している。

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