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第28回日本医療薬学会年会より
中小病院の薬剤師業務の質を上げるには?
実務だけでなく処方提案などの強化がポイント

東名厚木病院(神奈川県厚木市)薬剤科の樋島学氏

 中小病院の薬剤師業務には、どんな問題点があり、今後の展望として何に取り組んでいけばよいのか──。

 日本病院薬剤師会中小病院委員会に所属し、東名厚木病院(神奈川県厚木市)薬剤科次長の樋島学氏は、2018年11月23~25日に開催された第28回日本医療薬学会年会で、日本病院薬剤師会による全国調査を基に、中小病院の視点で薬剤師業務を考察した結果を報告した。

 全国調査の対象は20床以上の医療機関8423施設で、2017年6月時点で、病院薬剤師の業務、薬剤師の病棟配置や病棟薬剤業務について、病床別に比較した。樋島氏らは、(1)「病棟薬剤業務実施加算」の算定率、(2)業務別の病棟薬剤業務実施施設の割合──を調べた。

 なお、病棟薬剤業務実施加算とは、病棟専任の薬剤師が病棟薬剤業務を、1病棟または治療室に1週間に付き20時間相当以上実施している場合の点数。同加算1は、一般病棟入院基本料などを算定している患者に週1回100点加算する。また、同加算2は、救命救急入院料や特定集中治療室管理料などを算定している患者で、薬剤師が病棟において病院勤務医などの負担軽減および薬物療法の有効性、安全性の向上に資する薬剤関連業務を実施している場合に、1日に付き80点を加算できる点数だ。

 今回の調査の結果、(1)の病床規模別の病棟薬剤業務実施加算の算定率は、500床以上(n=356)では、加算1は61.5%、加算2は48.6%で、300~500床未満(n=787)では加算1は43.6%、加算2は12.2%の病院で算定されていた。

 一方、今回の調査で中小病院とされる300床未満の病院をみると、100~300床未満(n=1805)では、加算1は22.1%、加算2は1.6%で、50~100床未満(n=702)では加算1は15.0%、加算2は0.4%、50床未満(n=252)では加算1が9.9%で、加算2を算定している施設はなく、病床数に応じて算定する施設が増加する傾向がみられた。

 発表した樋島氏は「50床未満の病院の中にはハートセンターなど専門病院があり、薬剤師が3~4人いれば、病棟薬剤業務実施加算を算定するための配置をすることができる」と話す。

 次に、(2)として、病棟薬剤業務の項目に挙げられている以下の業務について、「かなり実施」「よく実施」「時々実施」のどれに該当するかを尋ねた。

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