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第50回日本薬剤師会学術大会より
郵送による医薬品の室温輸送は可能か
冬の札幌市と夏の東京都港区で検討

郵送による室温輸送について検討した、株式会社メディカルシステムネットワークの鈴木重正氏

 薬剤師が患者に必要な確認や服薬指導を行った後であれば、調剤した薬剤の配送は医薬品医療機器等法に抵触しないと、経済産業省が2017年9月に回答したこともあり、今後、医薬品配送は広まる可能性を秘めている(関連記事「服薬指導後の薬剤の配送は合法」)。ただし、温度の影響を受ける医療用医薬品は、配送時の温度管理が求められる。メディカルシステムネットワーク(札幌市中央区)の鈴木重正氏は、郵送での室温(1~30℃)輸送の可能性を検討した。その結果、冬の北海道は室温輸送を実現できていたが、夏の東京では必ずしも実現できていなかったことを、第50回日本薬剤師会学術大会で報告した。

 郵送した箱内の温度は以下の方法で計測した。段ボール箱にスマートフォンと予備バッテリー、温度計を入れ、スマホの放出熱が影響しないように温度計とスマホは20cm離して梱包。箱内の温度を1分間隔で計測し、データはアプリを介してクラウド上のサーバーに送ることで収集した。札幌市では2016年12月~17年3月に、東京都港区では17年6~8月に日本郵便の「ゆうパック」で夕方に発送し、同市あるいは同区で翌日受け取った。

 札幌市では8回分のデータが得られた。図1に示すように、いずれも常時1~30℃の範囲内だった。測定日の気温は氷点下であることが多かったが、「倉庫内の温度が外気温ほど低くなかったため、梱包内の温度があまり下がらなかったようだ」(鈴木氏)。

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