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規制改革会議が安倍首相に答申
「薬局機能に応じた調剤報酬抜本的見直し」明記

6月16日、記者会見を行う規制改革会議委員。右から4人目が議長の岡素之氏。

 政府の規制改革会議は2015年6月16日、規制改革に関する第3次答申を安倍晋三首相に提出した。健康・医療分野については、薬局の構造的独立規制の緩和、薬局の機能やサービスに応じた調剤報酬体系への抜本的な見直し、地域包括ケアにおける「かかりつけ薬局」の要件の明確化など、医薬分業に関わる規制の見直しが盛り込まれた。そのほか、新薬の処方日数制限の見直し、遠隔診療が可能な条件の明確化、特定保健用食品(トクホ)の審査期間の短縮、介護付有料老人ホームによるショートステイサービスの要件緩和――などが盛り込まれた。

 規制改革会議の健康医療ワーキング・グループ(WG)によると、今回、重視したのは「国民の利便性向上」「医療・福祉サービスの発展による経済の活性化」「保険財政の健全化」の3点。

 幾つかあるテーマのうち、中でも重点的に議論されたのは、医薬分業に関する規制の見直しだ。同日に行われた記者会見で、同WG座長の翁百合氏(日本総合研究所副理事長)は、「これまでは診療報酬による経済的なインセンティブを付けることで院内処方から院外処方への移行を促してきたが、分業率が7割に達した今、その在り方を見直す必要が出てきた」と言及。「インセンティブを付けた薬局の機能が本当に果たされているのか、これまでは必ずしも十分にチェックできていなかった」と、薬局のメリット(機能やサービス)とコスト(調剤報酬)を規制改革の対象とした経緯について振り返った。

 医薬分業に関する具体的な規制改革項目は、以下の通り(答申資料を基に編集部で抜粋・まとめ)。

(1)薬局の機能やサービスに応じた調剤報酬体系への抜本的な見直しを行い、努力した薬局・薬剤師が評価される仕組みに改める。門前薬局の評価を見直す。

(2)患者が薬局やサービスの要否を選択できるよう、薬局でサービスと価格を分かりやすく表示するほか、サービス提供の在り方を検討する。

(3)地域包括ケアの中で、チーム医療の一員として専門性を発揮することが期待されている「かかりつけ薬局」について、その要件を明確化する。

(4)患者の薬局選択の自由を確保しつつ、患者の利便性に配慮するため、患者が公道を介して保険薬局と保険医療機関を行き来するよう求めている現行の構造規制を改める。加えて、薬局と医療機関の間の経営上の独立性を確保するための実効性のある方策を講じる。

(5)ICTの有効活用により、患者自身および薬局が服薬情報を管理し、他の薬局や医療機関との情報連携を効果的・効率的に行えるような仕組みの構築について検討する。

(6)医薬分業に関わる政策効果について、定性的・定量的かつ継続的に検証し、改善を図る。

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