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AASD学術大会でアジア人のエビデンスが報告
日本発のDPP4阻害薬の知見が続々

11月6~9日に韓国・ソウルでAASD学術大会が開催された。

 アジア諸国の20団体が加盟するアジア糖尿病学会(AASD)は2013年11月6~9日、韓国・ソウルで第5回学術大会を開催。日本からも多数の医師が参加し、アジア特有の糖尿病の病態や薬物治療の有効性について、最新知見を発表した。

 諸外国に比べ、日本の糖尿病治療ではジペプチジルペプチダーゼ(DPP)4阻害薬が広く用いられる傾向にある。AASD学術大会における、DPP4阻害薬の関連演題の一部を紹介する。

アログリプチン長期投与は腎機能を悪化させない
 関西電力病院(大阪市福島区)糖尿病・代謝・内分泌センターの清野裕氏らのグループは、2型糖尿病患者の腎機能に対するアログリプチン安息香酸塩(商品名ネシーナ)長期投与の影響を評価したeGFRスタディーの結果を報告した。

 同スタディーには2013年4月時点で全国50医療機関が参加。2011年8月から13年4月にアログリプチンを投与した糖尿病患者766人(平均年齢64±12.2歳)について、血糖コントロールや推算糸球体濾過量(eGFR)の変化などを調べた。

 ベースラインの平均HbA1cは7.7±1.2%、平均eGFRは74.4±22.6mL/分/1.73m2、平均体重は64.5±13.6kg。アログリプチンの平均用量は22.2±5.7mgだった。

 52週後、平均HbA1cは7.1±1.0%と有意に減少(P<0.01)。平均体重も63.7±12.9kgと、ベースラインからの有意な増量は認められなかった。eGFRは69.2±21.0 mL/分/1.73m2と有意に低下したものの(P<0.01)、ベースラインのeGFR<60 mL/分/1.73m2の腎機能低下患者に関しては、eGFRは43.5±12.6(0週)から42.6±12.2(52週)とほとんど変化しなかった。

 清野氏らは、「少なくとも52週までのアログリプチン長期投与の安全性を確認できた」と結論している。

透析含む腎機能低下患者にリナグリプチンは有効
 一方、北野病院(大阪市北区)糖尿病内分泌センターの龍岡久登氏らは、腎機能が低下した2型糖尿病患者におけるリナグリプチン(トラゼンタ)とαグルコシダーゼ阻害薬(αGI)の追加投与の有効性と安全性について、検討結果を発表した。

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