DI Onlineのロゴ画像

京大病院と近隣10薬局が「疑義照会一部不要」で合意
チーム医療における薬局薬剤師との連携強化を目指す

 京都大学医学部附属病院は、あらかじめ取り決めた8項目については、薬剤師が疑義照会を行わずに変更調剤してもよいとすることで近隣薬局10軒と合意し、2013年10月23日から運用を開始した。先発医薬品の銘柄変更や剤形変更、一包化や粉砕といった処方医への確認が必要とされている8項目について、薬剤師の判断による変更調剤を条件付きで認める。疑義照会に伴う医師・薬局薬剤師の双方の業務負担を軽減することで、患者の待ち時間を減らしたり、医療の質向上につなげたい考え。

 薬剤師は処方箋中に疑問や不明な点があるときは、処方箋を交付した医師に問い合わせて、疑義を確かめた後でなければ調剤してはならないとされている(薬剤師法第24条)。一方で、処方薬の有効性や安全性には影響しないごく小さな変更調剤であっても問い合わせをしたり、疑義照会のたびに業務が中断されるといった、薬剤師と医師の双方の負担がしばしば問題となっていた。

 京大病院教授で薬剤部長の松原和夫氏は、疑義照会を不要とする取り組みの狙いについて、「疑義照会に伴う薬剤師と医師の業務負担を軽減することによって、患者の待ち時間を減らしたり、その分の時間を患者に提供する医療サービスの質向上に充てたいと考えた」と話す。

 この取り組みは、薬剤部が中心となって病院側と調整を進め、13年9月ごろ、定期的な合同勉強会に参加している近隣の10薬局に持ち掛けた。10薬局はいずれも運用に合意し、10月18日までに合意書を返送。合意書は10月23日付で京大病院病院長名で押印され、同日から運用開始となった。

銘柄変更や剤形変更、残薬調整など疑義照会不要
 今回、京大病院が疑義照会不要としたのは8項目(表1)。原則として変更調剤した旨の事後報告は不要とするが、患者に事前に十分な説明を行って同意を得ること、お薬手帳を使って情報提供を行うことを徹底させる。また、患者の服薬コンプライアンスや経過など、即時性は低いものの処方医への情報提供が必要と薬局薬剤師が判断した内容については、同病院薬剤部が作成した服薬情報提供書(トレーシングレポート)の様式を用いてフィードバックするよう呼び掛けている。

この記事を読んでいる人におすすめ