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文科省が大学別のデータを公表
6年制第1期生の5年次進級率は約8割

2011/05/16
北澤 京子=日経ドラッグインフォメーション

 5月10日に開催された文部科学省の薬学系人材養成の在り方に関する検討会(座長は東大医学系研究科教授の永井良三氏)で、全薬学部・薬科大学の2008年から2010年までの過去3年間の入試倍率や定員充足率、および6年制薬学部1期生となる2006年度入学者の5年次進級率が公表された(次ページ表)。

 入試の実質倍率(受験者数/合格者数)は、国立大学合計では、2008年度、09年度、10年度の順に3.7倍、3.2倍、3.1倍、公立大学合計では同4.0倍、3.5倍、4.1倍、私立大学合計では同2.8倍、2.7倍、2.5倍で、国公私立を合計すると同2.9倍、2.7倍、2.6倍で、年を追うごとに低下していた。

 定員充足率(入学者数/入学定員)は、国立大学合計では同105.8%、103.5%、103.1%、公立大学合計では同111.2%、130.3%、111.8%と100%を超えていたのに対し、私立大学合計では同97.4%、95.9%、95.3%と、定員を割り込んでいた。国公私立を合計すると同98.4%、97.3%、96.4%だった。

 5年次進級率(2010年度の5年次学生数/06年度の1年次学生数)は、国立大学合計では94.6%とほぼ全員が進級できていたのに対し、公立大学合計では82.9%、私立大学合計では77.9%と約8割にとどまっていた。私立大学の中には、進級率が6割未満の大学が7校あった。国公私立を合計すると78.7%だった。

 6年制薬学部に関しては、6年制に移行する数年前から新設校が急増して総定員が増えているのに対し、志願者数が減っていることから、入試倍率が低下しているのに加え、入試の難易度も低下している。検討会副座長の一人である帝京大教授の井上圭三氏は「薬学にとって危機的な状況だ。現状を放置しておくとジリ貧になる。実質的な対策を考えていかないといけない」などと発言した。

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