日本病院薬剤師会(日病薬)は5月22日、インフルエンザ治療薬のタミフル(一般名:オセルタミビルリン酸塩)について、カプセル剤を散剤として調剤する際の留意点などを会員薬剤師に通知した。新型インフルエンザの発生地域において、タミフルのドライシロップ(DS)製剤が不足することを想定した措置。
新型インフルエンザが発生した地域においては、まず地域に流通しているインフルエンザ治療薬を使用し、それが不足した場合は国や自治体による備蓄分が放出される段取りになっている。また、タミフルにはカプセル剤とDS製剤の2剤形があり、DS製剤は主として小児に処方される。しかし、DS製剤はカプセル剤よりも使用期限が短いため、国や自治体による備蓄はすべてカプセル剤。小児の罹患者が増えた場合に、DS製剤の不足が起こることが懸念されていた。
日病薬は「このような事態においては、薬剤師の職能を発揮し、タミフルカプセルを脱カプセルして賦形剤を加えて調剤・交付することが必要になることも予想される」とした上で、カプセル剤の内容物を乳糖で賦形することにより、タミフルのDS製剤と同じ濃度(3%)となる散剤を予製する調剤法を提示。この予製剤を用い、DS製剤で承認されている用量と同じ分量の投薬を行えば、調剤報酬も問題なく請求できるとの見解を示している。
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