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明暗分かれた大手薬局の決算
全社で増収ながら人件費の増加が重荷に

 5月14日までに、2月、3月決算の上場大手薬局チェーンの2008年度決算が出揃った。5社すべてが売上高を伸ばしたものの、利益を大幅に減らした薬局もあり、会社によって明暗が分かれた。

 各社の決算を見ると、まず日本調剤は、売上高858億円で2007年度に比べて7.6%の増加。しかし、営業利益は同21.4%減となった。子会社で手がける後発品の製造販売事業で、10億円近い営業損失となったのが大きな要因だが、調剤薬局事業の営業利益も2007年度を4億円近く下回っている。

 同社は、昨年4月実施の薬価・調剤報酬改定の影響、人員増により人件費がふくらんだこと、そして新規出店や本社移転に伴う賃借料の増加をその理由に挙げている。

 総合メディカルも、営業利益を18.1%、当期純利益を25.5%、それぞれ減らした。薬局事業だけを見ても、営業利益は2007年度に比べて11%と2ケタの減少。「調剤報酬改定の影響や事業拡大に向けた薬剤師の先行採用」(同社)が理由だという。

 一方、営業利益を増やしたのは、スギホールディングス、メディカル一光、クオールの3社。ただしこれらの会社も、人件費の増加と決して無縁ではない。

 例えば、スギホールディングスの薬局子会社、スギ薬局の場合、人件費の増加により販管費が2007年度より15%以上増えている。それを、売り上げの増加と薬などの仕入れ原価の抑制で吸収し、営業利益は9.9%の増加となった。

 薬局業界最大手のアインファーマシーズの決算は、6月15日までに発表される予定だ。同社も、2008年4月に多くの新卒薬剤師を採用しているだけに、人件費増加の影響がどう出るか、その内容が注目される。

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