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「病院の言葉」をわかりやすく──最終報告まとまる
国立国語研、「わかりやすく伝える工夫」の書籍化も

 国立国語研究所はこのほど、医療用語を平易に言い換えるなどの工夫を盛り込んだ「『病院の言葉』を分かりやすくする提案」について、最終報告を取りまとめた。この提案は、同研究所の「病院の言葉」委員会が、一般市民には理解が難しい医療用語100語を選定し、「わかりにくさ」の原因を分析した上で、原因別の工夫例を示したもの。最終報告はホームページで公開するほか、3月12日に書籍『病院の言葉を分かりやすく─工夫の提案─』(勁草書房、A5判264ページ、2100円)として刊行する。

 今回発表された最終報告では、医療者にはわかる言葉の意味が患者には伝わりにくい原因を、(1)患者に言葉が知られていない(2)患者の理解が不確か(意味がわかっていない、知識が不十分、別の意味と混同)(3)患者に心理的負担がある──の三つに分類。(1)の言葉が知られていない用語については「日常語で言い換える」、(2)の理解が不確かな用語は「明確に説明する」ことで、わかりやすく伝えることが可能になるとした。

 また、「インフォームドコンセント」や「QOL」など、(1)と(2)の両方の要素がある用語については、「重要で新しい概念として普及させる」ことが必要だと提言。(3)の心理的負担となる用語には、「悪性」「がん」など命にかかわる重大な病気や、「抗がん剤」「ステロイド」など痛みや危険を伴う治療法などがあるとして、心理的な負担を軽減するような言葉遣いを工夫すべきだとしている。

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