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難治性てんかん治療の標準薬が日本に登場
成人・小児用「ラミクタール」、副作用や用量・用法、吸湿に注意

 グラクソ・スミスクラインは12月12日、抗てんかん剤「ラミクタール」および「ラミクタール小児用」(一般名:ラモトリギン)の販売を同日付で開始したと発表した。ラモトリギンは2003年に承認申請がなされたが、治験成績の集計結果に誤りがあることがわかり、申請を取り下げて再試験、追加試験を行ったという経緯がある。世界100カ国以上で使用されている、難治性てんかん治療の標準薬の一つが、ようやくわが国でも使用できることとなった。

 ラモトリギンの効能は、ほかの抗てんかん剤で十分な効果が見られないてんかん患者の、部分発作や強直間代発作(全身を硬直させる強直発作で始まり、その後全身をがくがくと震わせる間代発作へと移行する全般発作)、レノックス・ガストー症候群(LGS)による全般発作。ほかの抗てんかん剤と併用して使用する。LGSは難治性の小児てんかんだが、これに対する適応を取得した抗てんかん剤はラモトリギンが初めてとなる。

 ただし、重篤な副作用として皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群;SJS)や中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)を発症し得ることが報告されており、国内の臨床試験では全被験者の0.5%に発症が認められている。投薬に当たっては、SJSなど重篤な皮膚障害が表れる恐れがあることと、高熱や左右対称性の紅疹などの初期症状を伝え、初期症状が表れた場合には、直ちに服薬を中止して入院治療が可能な皮膚科を受診するよう、対応方法をあらかじめ説明しておく必要があるだろう。

 なお、ラモトリギンはグルクロン酸抱合により代謝されるため、バルプロ酸ナトリウム(商品名:セレニカR、デパケンほか)のようにグルクロン酸抱合を受ける薬剤と併用した場合は、競合によってラモトリギンの消失半減期が約2倍に延長する。一方、カルバマゼピン(テグレトールほか)などグルクロン酸抱合を誘導する薬剤と併用すると、血中濃度が低下するとの報告がある。また、SJSなどの重篤な皮膚障害の発症リスクは投与方法によって異なり、承認用法のように投与量を漸増することでリスクを低減できることが報告されている。併用薬に応じた投与量や漸増方法は添付文書に細かく規定されており、処方せん鑑査では用量・用法の厳密なチェックも必要になりそうだ。

 今回承認された剤形は錠剤4用量(小児用2mg、小児用5mg、25mg、100mg)で、1錠当たりの薬価は順に16.60円、31.80円、99.80円、267.40円。普通に服用するほか、錠剤をかみくだいたり、水に溶かして飲むこともできる「チュアブル・ディスパーシブル錠」に成形されている。ただし、この剤形は吸湿性が高く、PTPシート包装の状態でも苛酷試験(気温40度、相対湿度75%)では1カ月で錠剤表面に淡褐色の斑点が認められた。投薬に当たっては、吸湿性が高い薬なので湿気を避けて保管することと、斑点が生じた場合は服用しないことの2点を伝える必要がある。グラクソ・スミスクラインでは、投薬時にPTPシートを入れるための吸湿剤入りアルミ袋を用意しており、薬局や医療機関の求めに応じて提供するとしている。

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