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【日薬学術大会から】
「公認スポーツファーマシスト制度」が来春スタート
日薬の協力下で日本アンチ・ドーピング機構が養成、初年度数百人の認定目指す

公認スポーツファーマシスト制度の概要を説明する日薬常務理事の藤垣氏

 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は10月14日、薬剤師のみが取得できる新たな認定資格として、スポーツファーマシストの養成・認定を開始すると発表した。これに先立ち、10月12日に開催された日本薬剤師会学術大会の共催シンポジウム「地域におけるスポーツファーマシストの役割」(共催:日本薬剤師会、大塚製薬)では、座長を務めた日薬常務理事の藤垣哲彦氏から、制度の概要が会員薬剤師に向けて紹介された。

 いわゆるドーピングは、スポーツ競技力を向上するために、筋肉増強作用や心肺能力向上作用などのある薬物を使用する行為。しかし、藤垣氏によると、日本におけるドーピング事例の大半は、OTC医薬品や医療用医薬品に含まれる禁止薬物を知らずに摂取したことによる「うっかりドーピング」だという。

 こうした事態を防ぐため、JADAでは、ドーピング禁止薬情報を含めた医薬品の適正使用に関する情報を、競技者や指導者に提供する専門薬剤師として「スポーツファーマシスト」という新たな認定資格を創設。2009年2月に募集概要を公示、3月から募集を開始する。認定を希望する薬剤師は、禁止物質の薬理作用や禁止物質を含む医薬品・サプリメント、スポーツ薬理、ドーピング検査の手順などに関する所定の講習を受講する。初回の認定証の発行は2010年4月が予定されている。

 スポーツファーマシストの認定に必要な講習は、薬理などドーピングの情報提供における基礎事項に関する「基礎講習」と、毎年更新される禁止薬物リストの改訂ポイントを中心とした「実務講習」の二つ。JADAが基礎講習を、日薬が実務講習を実施する。実務講習は都道府県単位またはブロック単位で実施するが、日薬では2010年度に、都道府県薬剤師会の医薬品情報管理センターに1~2人ずつ「公認スポーツファーマシスト推進委員」を配置。この推進委員が中心となり実務講習を行う予定で、「初年度はスポーツファーマシストを数百人、認定することを目指している」と藤垣氏は述べた。

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