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ヒヤリハット事例
歯科医に指摘されるまで歯肉肥厚を見逃されていた患者

2009/03/11
澤田 康文=東京大学大学院教授 情報学環/薬学系研究科 医薬品情報学講座

1 処方の具体的内容は?

60歳代女性

<処方1>病院の内科


ノルバスク錠 5 mg    1 錠  1 日 1 回  朝食後   28日分
エースコール錠 2 mg   1 錠  1 日 1 回  朝食後   28日分
メインテート錠 5       1 錠  1 日 1 回  朝食後   28日分



2 何が起こりましたか?

・薬剤師は、ノルバスク(一般名:アムロジピンベシル酸塩)を患者に交付する際、歯肉肥厚の副作用とその対応策についての服薬指導を怠った。その後、患者は口腔内の異常を自覚していたが、受診した歯科で指摘されるまで、副作用と気付かずにノルバスクを服用し続けていた。



3 どのような過程で起こりましたか?

・患者は高血圧などの治療で、ノルバスクをはじめ複数の降圧剤を服用していた。ある日、歯茎が腫れて痛みを感じたため歯周病が悪化したかと思い、歯科診療所を受診した。歯科医から、「歯肉肥厚があり、そのために歯周炎が治りにくくなっている。内科から処方されている薬剤の副作用の可能性も考えられる」と言われた。



4 どのような状態(結果)になりましたか?

・患者が服用中の薬剤の名前を申告したところ、歯科医はノルバスクが原因薬剤であると疑い、処方医に直接連絡し、同剤の中止を依頼した。

・その後、ノルバスクは中止となり、患者の歯肉肥厚は改善した。


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