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「薬局こそが予防に関わるべき。経営の視点で連携の形を探る」
グリーンメディック代表取締役社長 多田 耕三 氏

グリーンメディックの店舗の一角にある、予防医療トリアージセンター。薬局の概念を変える挑戦を始めている。Photo:太田未来子

 「予防医療に対して薬局ができることを追究していきたい」。こう力強く語るのは、大阪府豊中市を中心に4店舗を経営するグリーンメディック(大阪府豊中市)代表取締役社長の多田耕三氏。

 同氏は、2018年5月、2店舗の薬局の一角に「予防医療トリアージセンター」を立ち上げた。

 センターには、検体測定室を設置して、血糖やコレステロールなどの血液検査を実施。今後は、白血球数、C反応性蛋白(CRP)もカバーしていく予定だ。

 また、疲労科学研究所(大阪市淀川区)の疲労ストレス測定システムによる慢性疲労検査や、認知症のスクリーニング法「Montreal Cognitive Assessment(MoCA)」を使った認知症検査も提供する。

 こうした検査のサービスは、1回500~700円(税別)を徴収している。

 大きな特徴は、検査を勧めて結果を伝えるだけではない点だ。トリアージセンターと名付けたのは、大阪最大規模の健診センターと契約を結び、検査結果を踏まえて、確実に専門の検査につなぐようにしているからだ。乳癌検査として、正しい乳癌検診の選び方をアドバイスして、薬局から割安で優先的に予約が取れるサービスも提供している。

 薬局から紹介した人が健診センターで検査を受けた場合、健診センターから、検査費用の1割が、グリーンメディックに支払われる。

 「無償でサービスを始めると、いつかは疲弊し、結局は継続しない。収益を生み出す仕組みをつくる必要がある」と多田氏は説明する。

 センターの事業化を検討していく中で、マーケティングに詳しい知人からは、薬局という組織ではなく、独立させるべきではないかとの意見もあった。既存の薬局のイメージを持つ人からは「薬局がやることなのか」などと思われる可能性があるからだ。

 だが、多田氏は「それでは意味がない。『予防医療を提供するのは薬局である』という概念を確立したい」と考え、あえて薬局の中に組み込んだ。

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