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特集◎大手チェーンは本当に独り負けか《4》
敷地内に基本料10点でも出るワケ

 2018年度調剤報酬改定における特別調剤基本料(10点)は、16年10月に薬局と医療機関の構造的な独立性に関する規制が緩和されたことに伴い、徐々に増えている病院の敷地内薬局を主な対象としたもの。病院との不動産賃貸借取引関係があるなど特別な関係にあり、かつ集中率が95%超の薬局などが対象となる。

 改定前から敷地内薬局に対しては厳しい点数が想定されていたが、アインホールディングス(HD)や日本調剤など大手チェーンは出店に前向きだ。

 これは、敷地内薬局が高度薬学管理のノウハウを蓄積する拠点となり得るからだ。「病院との連携に取り組みやすい上に、高度薬学管理が必要な患者の処方箋は単価も高い。たとえ調剤基本料が0点であったとしても出店したい」(大手チェーン幹部)との声も聞こえてくるほどだ。新卒採用で学生にアピールできるポイントにもなる。

 高度薬学管理は、HIVや癌、難病など専門的な知識を求められる患者に対して行われる。厚生労働省が示した「患者のための薬局ビジョン」では、薬局薬剤師が専門医療機関と連携し、あらかじめ対応を決め、医師の処方意図を正確に把握することなどを求めている。

 アインHDは、薬局勤務歴3年以上の薬剤師を対象とした高度薬学管理の研修を行うとともに、社内の専門チームが店舗での高度薬学管理をバックアップする体制を整えた。さらに、自社の取り組みや実績を、学会で発表するための支援にも、より注力する考えだ(下写真)。

 2018年度改定は、服用薬剤調整支援料が新設されるなど、医療機関との連携を意識した内容となったが、大手チェーンは既にそれらは当然として、対応できるように舵を切っているのだ。

写真 アインホールディングスの高度薬学管理に関する戦略

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