DI Onlineのロゴ画像

特集◎新薬登場で変わる脂質異常症治療《2》
家族性高コレステロール血症はどんな疾患?

2017/09/19
佐藤寿=日経ドラッグインフォメーション

 家族性高コレステロール血症(FH)は、LDL受容体とその関連遺伝子の変異による遺伝性疾患だ。対立遺伝子の両方に変異がある場合(ホモ接合体)と、片方だけに変異がある場合(ヘテロ接合体)がある。ヘテロ接合体患者はこれまで500人に1人程度といわれていたが、最近、日本の一般人口で約200人に1人の割合で存在することが明らかになった。一方、ホモ接合体は100万人に1人程度とされる。

 成人(15歳以上)FHヘテロ接合体の診断基準は、(1)未治療時のLDL-C値が180mg/dL以上、(2)腱黄色腫(手背、肘、膝などまたはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫、(3)FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内)──のうち、2つ以上を満たす場合。つまり、遺伝子診断は必須ではない。

 FH患者のLDL-C管理目標値は、一次予防が100mg/dL未満あるいは未治療時の50%未満、二次予防が70mg/dL未満だ。

 近年、LDL-C値と年数の積である累積LDL-C値が閾値を超えると、冠動脈疾患を発症すると考えられている(図1)。FH患者は、通常の脂質異常症患者と異なり、幼少期からLDL-C高値のため、若くして冠動脈疾患を発症しやすい。しかし、小児は血液検査で脂質を測定する機会がほとんどないため、成人になってから発見されることが多い。

この記事を読んでいる人におすすめ