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腎障害時は減量だけで万全?リリカの副作用対策

2015/12/02

 医療用麻薬の講習会を終え、薬局へ戻る。こういう勉強会は、だいたい平日の昼間に開催される。現場の医療者にとって、勉強会というものは業務時間外に開催するのが常識なのだが、お役人様にはそういう感覚はないのだろう。まあ、ウチには頼もしいメンバーがいるので心配はないが、一人薬剤師のところは大変だ。

 ただいま、と白衣を羽織りながら調剤室に入ると、ケンシロウとあゆみさんが神妙な面持ちで話し込んでいる。どうやら何かあったようだ。

 「お帰りなさい。早速ですけど、リリカを飲んでいるYさんがですね」。あゆみさんは僕にYさんの薬歴を差し出しながら続ける。「今朝、病院に向かう途中、めまいで転んじゃって。顔に青あざができてて、痛々しかったです。幸い、頭のCTとかは異常なかったみたいですが」

 「Yさんは、足腰こそしっかりしていたとはいえ、ボンビバを打ってますからね。骨折もなかったみたいでひと安心ですよ。とりあえず、リリカの25mgカプセルを1日2回朝夕食後から、1日1回夕食後に減量しようっていうことになりました」と、ケンシロウがタブレット端末を触りながら補足する。リリカ(一般名プレガバリン)の腎機能に応じた推奨投与量(表1)を見ているようだ。

著者プロフィール

山本雄一郎(阪神調剤ホールディンググループ 有限会社アップル薬局[熊本市中央区])
やまもと ゆういちろう氏 1998年熊本大学薬学部卒業。製薬会社でMRとして勤務した後、アップル薬局に入社。2017年4月にアップル薬局が阪神調剤ホールディンググループの一員に。ブログ「薬歴公開byひのくにノ薬局薬剤師。」を執筆中。2017年3月に『薬局で使える実践薬学』(日経BP)を発刊。2017年4月より熊本大学薬学部臨床教授。

連載の紹介

山本雄一郎の「薬局にソクラテスがやってきた」
薬局で患者さんの何気ない言葉にハッとしたり、後輩からの意表を突く質問に筋道立てて説明できなかったりしたこと、ありませんか? そんな臨床現場に転がる疑問の裏には、薬学の根幹を成す真実が隠れていることも。それらの真実を、「薬局薬学のエディター」を志す熱血薬剤師の山本氏がモノローグ調で解き明かします。

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