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「イグザレルトはどうして1日1回でいいんですか?」

2014/05/12

 5月6日、ゴールデンウィークの最終日。世の中は連休最終日を謳歌しているのだろう。僕は一人、うらめしく思いながら店番。おまけに薬局は閑散としている。こういうときは資料の整理をするに限る。

 「まずはデスクマットの中身からきれいにするか」。なぜか一人きりだと独り言が多くなる。重なり合った紙の束をめくっていると、先日作った「プラザキサとイグザレルトの比較表」(2014年3月18日の本コラム参照)が出てきた。

 実はこの時、意図的に扱わなかったパラメーターがある。それは半減期。薬の血中濃度が半減するまでの時間だ。

 そう、プラザキサ(一般名ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)とイグザレルト(リバーロキサバン)の半減期はほとんど変わらない。ついでに言うと、エリキュース(アピキサバン)もほとんど同じ。添付文書で確認する限りでは、むしろプラザキサの方が長いくらいだ。なのに、その用法は、プラザキサとエリキュースが1日2回なのに対して、イグザレルトだけが1日1回なのだ。

 さらにイグザレルトの反復投与試験の結果(表1)をみると、定常状態に至っていないことが確認できる。半減期からすれば当然だ。

著者プロフィール

山本雄一郎(阪神調剤ホールディンググループ 有限会社アップル薬局[熊本市中央区])
やまもと ゆういちろう氏 1998年熊本大学薬学部卒業。製薬会社でMRとして勤務した後、アップル薬局に入社。2017年4月にアップル薬局が阪神調剤ホールディンググループの一員に。ブログ「薬歴公開byひのくにノ薬局薬剤師。」を執筆中。2017年3月に『薬局で使える実践薬学』(日経BP)を発刊。2017年4月より熊本大学薬学部臨床教授。

連載の紹介

山本雄一郎の「薬局にソクラテスがやってきた」
薬局で患者さんの何気ない言葉にハッとしたり、後輩からの意表を突く質問に筋道立てて説明できなかったりしたこと、ありませんか? そんな臨床現場に転がる疑問の裏には、薬学の根幹を成す真実が隠れていることも。それらの真実を、「薬局薬学のエディター」を志す熱血薬剤師の山本氏がモノローグ調で解き明かします。

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