
普段は予製している活性炭。こんな感じで50gずつをビニール袋に入れて予製しておくが、使い切ってしまうと今回のようにその場で量る羽目になる。前の勤務先では、子供用として30gを大き目の軟膏つぼに入れていた。
薬物中毒の処置に使う活性炭。これを扱うには、ちょっとしたコツが必要だ。重さを量るとき、「ただの炭じゃん」と思っていると、えらい目にあう。
まず秤だが、間違っても内服用の秤をそのまま使用しないこと。散剤台で量るなんてもってのほかだ。活性炭はふわふわしているので、普通の散剤と同じように量ると、まわりに飛び散ってしまう。これがちょっとでも分包機に入ってしまうと、しばらくは散剤に黒い粉が混じることになる。
秤がひとつしかない場合は、予めビニールなどで覆っておくとよい。ここでも混じらないようにするためだ。身体に入っても悪いものではないし、ごく微量なら影響もないだろうが、散剤では問題になる。
そんなことしたら正確な重さが量れないじゃないか、と思うかもしれないが、そもそもERで使う活性炭は正確な量でなくてもいいのだ。
秤は流し付近に持っていき、風袋となる容器の重量を引いておく。容器は、空になった散剤の容器や、経管栄養用の容器が使いやすい。