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続・自殺者は当直帯にやってくる
(2011.8.3 一部変更)

2011/07/08

普段は予製している活性炭。こんな感じで50gずつをビニール袋に入れて予製しておくが、使い切ってしまうと今回のようにその場で量る羽目になる。前の勤務先では、子供用として30gを大き目の軟膏つぼに入れていた。

 薬物中毒の処置に使う活性炭。これを扱うには、ちょっとしたコツが必要だ。重さを量るとき、「ただの炭じゃん」と思っていると、えらい目にあう。

 まず秤だが、間違っても内服用の秤をそのまま使用しないこと。散剤台で量るなんてもってのほかだ。活性炭はふわふわしているので、普通の散剤と同じように量ると、まわりに飛び散ってしまう。これがちょっとでも分包機に入ってしまうと、しばらくは散剤に黒い粉が混じることになる。

 秤がひとつしかない場合は、予めビニールなどで覆っておくとよい。ここでも混じらないようにするためだ。身体に入っても悪いものではないし、ごく微量なら影響もないだろうが、散剤では問題になる。

 そんなことしたら正確な重さが量れないじゃないか、と思うかもしれないが、そもそもERで使う活性炭は正確な量でなくてもいいのだ。

 秤は流し付近に持っていき、風袋となる容器の重量を引いておく。容器は、空になった散剤の容器や、経管栄養用の容器が使いやすい。

著者プロフィール

とみの ひろみつ氏 東京理科大学薬学部卒。天然物化学専門だったが、研究に挫折して薬剤師として薬局に勤務。その後、薬局勤務を続けながら、ウェブクリエーター、ライターなどとして活動。2004年より千葉県の総合病院薬剤部に勤務し、現在は関連病院に赴任。執筆活動も継続中。趣味は音楽ゲームとプロ野球観戦。

連載の紹介

富野浩充の「当直室からこんばんは」
病院薬剤師として勤務する富野氏が、クスッとできて、時にホロリとし、たまにムカッとしてしまう病院業務の日常を赤裸々に綴ります。薬のことにはほとんど触れない個人のホームページはこちら登場人物の名前は全て架空のものです。内容は事実を元に再構成したフィクションです。

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