
先日、来局されたお母さんから、当社の薬剤師が相談を受けました。
「子供が修学旅行で海外に行くので、税関を無事に通れるように、また旅行先でも使用している薬がわかるように、薬のことを詳細に英語で表記してほしい」というものでした(このような相談への対処法や、表記すべき内容などについては、ここでは省きます)。
当社では、店舗内で解決できない問題が起きたら、いつでも私の携帯電話に電話をしてよい、という仕組みになっています。この相談を受けた薬剤師も私に電話をしてきました。まずは処方内容を確認すると、てんかんの処方で、その中にエクセグラン(一般名:ゾニサミド)が含まれていることがわかりました。
そこで、私が確認するように指示したのは、以下の2点です。
(1)年齢は? → 修学旅行に行くのだから、未成年であることは間違いないが…。
(2)行き先は? → 修学旅行に行くような国なら、暑い国なのではないか。
なぜ、この2点を確認したのか、おわかりでしょうか。それは、ゾニサミドに独特な副作用があるからです。添付文書の「重要な基本的注意」には、次のような記載があります。
発汗減少があらわれることがあり、特に夏季に体温の上昇することがあるので、本剤投与中は体温上昇に留意し、このような場合には高温環境下をできるだけ避け、減量または中止など適切な処置を行うこと。