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「経管投薬支援料」通じて薬剤師の専門性を発揮しよう

2020/05/12

 2020年度調剤報酬改定では、簡易懸濁法による薬剤服用への支援を行った場合への評価として「経管投薬支援料」(100点、初回のみ)が新設されました。

 簡易懸濁法とは、錠剤粉砕やカプセル開封をせずに、投与時にお湯などに入れて崩壊・懸濁を待ち、経管投与する方法です。薬剤師には、簡易懸濁法に適した剤形の選択や患者の状況に合わせた薬剤の選択などのスキルが求められます。

 今回は、実際に簡易懸濁法の導入支援にトライした、ある女性薬剤師、Aさんの取り組みを紹介します。

 Aさんが所属する薬局では多くの在宅患者を受け入れており、中でもAさんが担当する高齢者施設では、胃瘻などからの経管投与を必要とする患者が多く、そのほとんどで粉砕調剤を行っていました。粉砕調剤は1件だけでも相当な手間と時間が掛かります。その処方が立て続けに入ると、調剤室は“戦場”と化していました。

 また、Aさんは、粉砕した薬剤が施設で保管している間に配合変化や湿気で粉が固まってしまうといった問題にも頭を悩ませていました。そして、その解決法を探る中で、簡易懸濁法を在宅でうまく活用している事例があることを知りました。

 簡易懸濁法について、Aさん自身はこれまで経験したことがなく不安もありましたが、具体的な手順や安定性データなどを色々調べていく中で、少しずつ実施イメージが固まってきました。

著者プロフィール

孫尚孝(ファーマシィ[広島県福山市]医療連携部長)
そん なおたか氏 2001年京都薬科大学薬学部卒業。三重県の薬局を経て03年ファーマシィ入社。在宅推進部長などを経て、15年より現職。厚生労働省の老人保健健康増進等事業や厚生労働科学特別研究などに関わる。

連載の紹介

孫尚孝の「一歩先行く!薬局の創り方」
広島県、岡山県を中心に薬局を運営するファーマシィ(広島県福山市)。同社の医療連携部長として、医療機関・行政との連携や在宅医療の推進などを牽引する孫尚孝氏が、今後の薬局運営に必要なヒントを、現場のエピソードを交えて語ります。

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