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2017年3月3日~3月23日
ノベルジンに「低亜鉛血症」の適応追加
ピレスパ、光曝露に伴う皮膚の発癌の可能性の記載が削除

2017/03/30

 ウィルソン病治療薬(銅吸収阻害薬)であるノベルジン(一般名酢酸亜鉛水和物)の効能・効果に、「低亜鉛血症」が追加になりました。この適応を持つ薬剤は国内では初めてで、「食事等による亜鉛摂取で十分な効果が期待できない患者に使用すること」となっています。適応により用法が異なり、ウィルソン病は「空腹時(食前1時間以上または食後2時間以上あける)」ですが、一方、低亜鉛血症は「食後」となっています。さらに、1日の投与回数や用量も異なっているので、注意が必要です。

 特発性肺線維症治療薬であるピレスパ(ピルフェニドン)において、「警告」と「重要な基本的注意」から「光曝露に伴う皮膚の発癌の可能性」に関する記載が削除されました。記載の根拠となった「光遺伝毒性試験」が、2014年に策定された「医薬品の光安全性評価ガイドライン」では「推奨されない」旨の記載となったこと、および2008年12月の発売以降、国内において「皮膚癌」は報告されていない(2017年3月時点)ためです。

 ベンゾジアゼピン受容体作動薬バルビツール酸系薬剤などに対し、厚生労働省から使用上の注意の改訂指示が発出され、これらの薬剤を「催眠鎮静薬」「抗不安薬」「抗てんかん薬」などとして使用する場合の注意喚起が行われました。「重要な基本的注意」および「重大な副作用の依存性」に対して改訂が行われています。ただし、ベンゾジアゼピン受容体作動薬であるトフィソパム(商品名グランダキシン他)については、依存性が認められないため、これらの項目に改訂は行われていません。しかし、その他の副作用に記載されている「依存性」に関する注意喚起については改訂されています。

 抗インフルエンザウイルス薬のタミフルドライシロップ(一般名オセルタミビルリン酸塩)をA型またはB型インフルエンザウイルス感染症の治療に用いる場合、1歳未満への投与が可能となりました。公知申請にて既に保険適用の対象となっていましたが、この度、薬事承認されて添付文書に反映されました。ただし、予防に使用する場合は、1歳未満への投与は認められていません。

 2017年3月3日~3月23日における主な改訂情報は以下の通りです。

著者プロフィール

佐古 みゆき(株式会社システムヨシイ[岡山市北区]データ開発部医療情報2課係長)さこ みゆき氏。2002年システムヨシイ入社。医薬品データベースのデータ登録を行う部署に配属され、医療用医薬品の添付文書と出合う。あらゆる医薬品の添付文書やその改訂情報を隅々まで確認し、製薬企業ごとの表現の違いや記載の曖昧さなどに日々悩みながらデータ化している。オフではゴルフに全力を注ぐ。

連載の紹介

佐古みゆきの「添付文書改訂ウオッチ」
医療用医薬品の添付文書は日々改訂されており、この改訂情報を漏れなくチェックするのは至難の業。そこで、本サイトの医薬品情報データベース「治療薬インデックス」のデータメンテナンスを委託している株式会社システムヨシイのデータ開発部医療情報2課の佐古みゆき氏に、添付文書のどこがどのように改訂されたのかを一覧にしてもらうとともに、特に注目すべきポイントを挙げてもらいます。

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