
ディレグラの長径は17.5mm、短径7.8mm、厚さ6mmです。
「大きい薬は飲めないよ」――この訴えがきっかけでした。
母親の介護をしている息子さんが処方箋を持って薬局を訪れました。鼻閉を訴える母親に、医師からディレグラ配合錠(一般名フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン)が処方されていました。
ディレグラは長径17.5mm、短径7.8mm、厚さ6mmと大きな錠剤なので、念のため嚥下能力を確認する必要があります。そこで息子さんに母親の様子を聴取したところ、「癌の末期でベット上で過ごすことが多く、いつも薬は抱き起こして飲ませている。大きい薬は飲めないよ。引っ掛けやすいんだ」とのこと。こりゃ困った!
メーカーに確認したところ、ディレグラはプソイドエフェドリンが徐放層になっているとのことで、分割や粉砕はできないと考察しました。「んー、どうしよう」と考えていたところ、息子さんが何気なく、「今までOTC薬を服用させていたんだが、それは小さくてちょうどよかった。だけど、効かなかったんだ」と話してくれました。
それを聞いて、ハッとひらめきました。以前、メーカー主催の勉強会で、ディレグラにはもともとOTC薬の成分が入っていると言っていたのを思い出したのです。つまり「ディレグラ=アレグラ+塩酸プソイドエフェドリン」であり、塩酸プソイドエフェドリンはOTC薬の成分です。うちの薬局には、パブロン鼻炎錠S(指定第2類医薬品)があります。
そこで各薬剤の大きさを比べてみました。