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“アマゾン薬局”は既存の薬局を脅かす存在か?

2018/08/08

 インターネットの大手通販、米国Amazon.com社が、インターネット薬局の米国PillPack社を買収するというニュースが流れ、米国大手薬局チェーンの米国Walgreen Boots Alliance社や、薬局を持つ世界最大のスーパーマーケットの米国Walmart社の株価は一気に下がりました。しかし1カ月以上が過ぎ、その株価は回復しています。

 昨今の複雑化する処方箋調剤の業界で働く薬剤師の1人として、私は“アマゾン薬局”が既存の薬局を脅かすほどの存在になるのかどうかは疑問だと感じています。PillPack社のサービスと薬局経営のポイントを考えてみました。
 一包化調剤、配達、自動リフィル、インターネットでのオーダーといった、PillPack社のサービスは、米国のほとんどの薬局が既に提供しているサービスです。

 もちろんAmazon.com社が米国の薬局業界に参入したこと自体のインパクトは大きいと感じますが、既存の薬局でそれらの薬局サービスを利用している顧客が、(1)新しい薬局でアカウントを作成する、(2)処方者全員に知らせる、(3)保険が適用されるかどうか確認する、(4)どれだけカスタマイズした対応ができるか確認する――などといったスイッチング・コストを考え

著者プロフィール

大野真理子(ウォルグリーンズ・スペシャルティ薬局勤務〔米国テキサス州〕)
おおの まりこ氏○1997年武庫川女子大学薬学部卒業。同大学薬化学研究室嘱託助手を経て、2005年米国フロリダ大学卒業、Pharm.D取得。米国ウォルグリーンズに入社し、07年から16年まで薬局長を務める。15年に経営学修士(MBA)取得。16年フロリダ州にてコンサルタント薬剤師免許取得、同年テキサス州薬剤師免許取得。17年よりテキサス州のウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務。

連載の紹介

大野真理子の「アメリカで薬剤師になる!」
日本の薬学部を卒業後、単身渡米してPharm. D.を取得し、米国の大手薬局チェーンで薬局長を経験、さらにはフロリダ大学で経営学修士(MBA)を取得した大野氏。現在は大手薬局チェーンのウォルグリーンズ傘下のスペシャルティ薬局に勤務する同氏が、米国の薬局や薬局薬剤師の“今”を現地からリポートします。

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